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小屋の音 coya-note

ニッケ鎮守の杜にある「galleryらふと」と「手仕事の庭」のこと。

綿のはなし 8.30

手紡木綿布作家の磯敦子さんの「綿のはなし・小さな綿の標本づくり」がありました。
夏のワークショップは、お子さんと大人が一緒に楽しめる会。

今日自分が着ている服は何でできているかな?朝、顔を洗ったあとに拭くのは何?
それって、一番最初は何か知っているかな。

その問いかけの後、庭に出ての棉観察です。
庭ではちょうど、実が弾けだしました。
身の回りに多くある布で特に見近なもののひとつは綿で、
綿は植物なのだということが目にも頭にもわかりました。
大人でも、実の状態や花を見るというのも、普段はなかなかないことでしょうか。
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糸紡ぎ、棉くり、磯さんの腰機。
糸紡ぎでは、篠巻きから、つつつと糸の生まれる様子はやはり驚きですし、
種と繊維とを手でその結びつきの強さを知った後の棉くりは、
道具というものの発展をありがたく思います。
今まで生きてきた人々の知恵や試行錯誤がつまっているようです。
みんな、くるくるまわすのにも夢中。
腰機はデッキの白樫に機をかけました。
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綿の仕事についてのお話や体験のあと、いよいよ綿の標本を作ります。
さきほど棉くりをした綿と種(和棉)や、
ペルーの綿、カリフォルニアのオーガニックコットン、
シルクとウールとはどう違うかなと感じながらはりつけてゆきます。
さっき紡いだ糸も、標本の仲間に入れましょう。
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それぞれ配られた瞬間から、手触りが違う、とか、こっちのほうが色が濃いね、
とみんな発見しています。
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:親子で双糸をつくります。本を閉じるひもになります。

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:かんせーい!表紙もそれぞれにつくって、ひとりひとり個性光る標本となりました。

綿が暮らしの中でどんなに身近な存在なのか、
それが最初は何なのか、どうやって布になるのか、
糸を紡ぎ布を織るという磯さんの仕事、
お伝えしたいことが盛りだくさんの一日でした。

たとえば吸水性に優れているとか、保温性があるとか、
またそのものの手触りや色を感じたいとか、
その風土が育成に適しているという理由などで
人は綿や麻や獣毛を使い分けてきました。今回は、綿のお話。

これから秋に向かい、庭は収穫の時期を迎えます。
棉も次々弾けていくことでしょう。

磯敦子さんは、22日からのらふとの展覧会、
こどもとおとな・工芸の時間に出展です。

今秋、手仕事の庭で収穫した藍、棉、トロロアオイの種は、
来年の春先にご希望のみなさまにお分けします。
お家でも育ててみてください。

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